自著『九月、東京の路上で』を刊行します

関東大震災時の朝鮮人・中国人虐殺について書いた自著 『九月、東京の路上で/1923年関東大震災 ジェノサイドの残響』 を刊行します。3月7日発売です。版元は「ころから」(http://korocolor.com/)。 著者名は、鹿島拾市ではなく「加藤直樹」を使いました。…

「あをつばめ 朴敬元と北村兼子」連載のお知らせ。

『社会新報』(週刊)で、 「あをつばめ 朴敬元と北村兼子」 という隔週連載を始めました。第1回が1月22日号で、1回600字程度で全8回という短いものです。北村兼子は、1920年代から30年代初に活躍したジャーナリストです。今ではまったく忘れられていますが…

小説 ドウモ真実教

ドウモ真実教という教団のお話である。 数十年前、浅墓証拠氏の指導の下、この教団はテロに走った。近所の敷地に乗り込んで、多くの人の命を奪ったのである。 背景には、教団への監視の目が強くなり、社会的包囲網が狭まる中、「ジリ貧よりドカ貧を」と勝負…

「蟻の町」についての連載を始めました。

報告遅くなりましたが、『社会新報』(週刊)で、2月20日号から 「約束の地 蟻の町とその演出家・松居桃楼」 という文章を、隔週で書いています。全10回(→間違いです!全8回でした)。次は3月20日号に掲載される第3回です。焼け跡からの復興が進みつつあ…

ユリイカで韓国マンガについて書きました。

『ユリイカ』3月増刊号・特集「世界マンガ体系」に、「韓国のオルタナティブ・コミック」という文章を書きました。表題のとおり、韓国の非主流派のコミックを紹介しています。 日本の雑誌にも韓国の作家はけっこう描いていますが、それらのほとんどは日本の…

韓国のエスペランティスト入国拒否に対する抗議声明

韓国のエスペランティスト、Kara An(アン・ジョンス)入国拒否に抗議する 第99回日本エスペラント大会に参加し、人々と交流することを求めて日本を訪問した韓国のエスペランティスト、Kara Anが、10月5日、日本の空港で入国を拒否された。私たちは日本の行…

奴らの愛国は悪い愛国。

また憂鬱なアイコクの季節がめぐってきた。 05年の「反日デモ」以来か。もっとひどいことになりそうな気配もある。 ネットは言うまでもなく、新聞や雑誌は、連日、韓国たたきに熱くなっている(なぜか中国たたきは少ないね)。どっかの会社は韓国からのゴル…

霧社事件の映画。

「セデック・パレ」予告編 http://www.youtube.com/watch?v=e-fbH6i_uyw&feature=endscreen&NR=1「海角七号」の魏徳聖監督が霧社事件を描いた映画。台湾では昨年公開されて、大ヒットしたらしい。製作中というニュースが聞こえてきたころからずっと待ってい…

地下大学で滔天の話をします。

告知が遅くなりましたが、来週の水曜日、7月18日に、平井玄さんなどがやっている連続企画「地下大学」で宮崎滔天の話をします。 地下大学2012夏宮崎滔天の煩悶―明治版「左か右か」「連帯か侵略か」の分かれ道 http://www.chikadaigaku.net/2012年7月18日(水…

「南京!南京!」の映画評を書きました。

いま出ている雑誌「インパクション」182号(11月10日発行)に「『善良な日本兵』が幻想からめざめるとき」というタイトルで、映画「南京!南京!」の批評を書いています。「南京!南京!」予告編 http://www.youtube.com/watch?v=9td_3P3w1S4「南京!南京!…

日本を愛して他国を憎めと教ゆる馬鹿者は誰だ?

我等は世の貧民窟の小供達が如何に立派な家に伴れて行かれても、直に「帰る帰る」と云つて、豚小屋のやうな所に帰って始めて安んずるが如く、生れ故郷に帰つて始めて安んずる底の愛郷心を有つてゐる。斯の心は純なる幼児の心で、一点の不純分子を交へぬ天真…

宮崎滔天の「世界革命」

拙稿「宮崎滔天の『世界革命』」の後編が掲載された「アナキズム」14号が今月11日に発売された。前編が掲載された同誌13号は昨年5月に発売されている。 http://anarchism.sanpal.co.jp/item/921/ http://anarchism.sanpal.co.jp/item/653/宮崎滔天は、有名な…

「ウォーカー」を観る

「ウォーカー」(1987年、アレックス・コックス監督)舞台は19世紀なかば。アメリカ軍大佐のウォーカーは、聾唖の恋人と手話で語り、奴隷制にも反対する進歩的な民主主義者である。彼は、メキシコ駐在米軍の部下たちとともに、腐敗したメキシコの政権を倒すた…

「生きている兵隊」を読む

先日、中国映画「南京!南京!」を見てきた。 http://jijitu.com/filmfestival2011/日本兵を主人公の一人に設定して南京事件を描いた物語だ。 有志の手で1日だけの上映が行われたもので、スペイン国際映画祭で最優秀作品賞を受賞するなど、国際的に高い評価…

【原発一般】原発体制の解明が必要だ

福島原発事故の被害の広がりと大きさは、かつてないような原発への批判的世論を醸成し、世論の勢いに乗ってメディアの一部もついにご禁制の原発批判に踏み込むようになった。そしてそのことが支配階級内部に動揺を起こした結果として、決定的なリーク情報が…

【福島原発と現地5】20ミリ問題のその後

しばらく北海道に行っていました。 泊原発ゲート横の海岸に行ったら、原発のガードマンが電話して、5分で警察官が飛んできました。しかも防弾チョッキ。「釣りですか」だって。 ◆20ミリシーベルト問題 文部科学省の20ミリ基準事実上断念を受けての声明(フ…

【福島原発と現地4】23日の文科省行動など

◆23日の文科省行動(20ミリシーベルト問題)の報告 文科省行動に650人、うち福島から70人(フクロウの会) http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/ 動画(アワプラネットTV。山本太郎のインタビューあり) http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1063 動画…

【福島原発と現地3】20ミリ問題、東京で集会など

◆福島に行ってきました 先日、漫画家の山本夜羽音の主催する、被災地に漫画・書籍を届ける「おたぱっくQB」の現地便に参加して、南相馬市、磐梯などの避難所を回って、その後、15日のいわき市でのデモに参加しました。見てきたことなど、少しずつ書いていけ…

【福島原発と現地2】「20ミリ」で第2回署名の呼びかけ

福島原発事故で、現地の状況についての情報を断続的に紹介しています。◆「20ミリシーベルト基準即時撤回」で第2回署名の呼びかけ 原子力資料情報室、美浜の会、福島老朽原発を考える会、FoE Japanなどが呼びかけている、福島での学校使用「20ミリシーベルト…

福島市で子どもを被曝から守るネットワークが発足

福島原発事故によって、周辺住民は放射性物質が拡散する下での暮らしを強いられています。そして、被害はまだ進行中です。 今後このブログで、放射性物質の拡散状況、その評価、関連する政治家や東電の動き、住民の動きなどについて、目についたネット上の情…

「中国の民主化を展望する」

ル・モンド・ディプロマティーク日本語サイトに掲載されている中国の民主主義をめぐる論。今の中国を考えるうえでは、前提にすぎない内容だと思うが、やはり面白い。「中国は革命/崩壊/戦争前夜」みたいな見出しが躍る日本のメディア状況ではあまり読むこ…

引き続き韓国のろうそくデモ

■キャンドル集会に出ていたバンド 前回コメント欄で、6月21日にソウルで行われた「頑張れキャンドル!1泊2日コンサート」「百万キャンドル大行進」のネット生中継を紹介したが、ぼく自身はパソコンの問題で音を聴くことしかできなかった。 12時前後に「聴こ…

韓国6.10キャンドル集会 「パンク族」って一体・・・

6月10日は数十万人が集まったようだ。引き続き資料の紹介。 文章資料 引き続き、「韓国人ぬるオタによる李明博研究所」が、韓国ブロガーたちの議論を紹介している。http://no2mb.exblog.jp/「私たちはめんどいし、非政治的だからデモする」という文章からは…

「あなたがたは、ガキから学ばなくてはならない」

韓国の状況資料編。 ■you tubeの映像 中高生の運動の様子(「牛肉キャンドル集会に出る中高生たち」) http://jp.youtube.com/watch?v=uNxto8Yiogc&feature=related 拡大する運動の様子(「違法とされた民主主義」) http://jp.youtube.com/watch?v=9X6-gMwH…

韓国で何かが始まっている。

韓国で、アメリカ産牛の全面解禁に反対する10〜20万人規模のデモが続いている(日本は今のところ生後20ヶ月以上と危険部位の輸入は禁止しているが、李明博は危険部位以外の全面解禁をアメリカと合意した)。5月半ば以降、連日連夜、デモとキャンドル集会が途…

対抗運動の国際的連帯とエスペラント

北海道から送られてきた文章をもうひとつ転載する。北海道自由エスペラント協会代表の宮沢さんが、ソウルで開かれた「ザメンホフ祭」(ザメンホフの誕生日に合わせて各国で開かれる)で挨拶した内容。このソウルのザメンホフ祭は、社会運動志向のエスペラン…

エスペラントを知っていますか。

世界共通語=エスペラントをご存知だろうか。19世紀末、ポーランドの言語学者ザメンホフによって発明された人工言語である。ザメンホフは、ユダヤ人として受けた迫害を通じて、「諸民族の対等な交流の手段としての中立言語」の必要を痛感し、簡単な文法で構…

北海道から反G8のアピールが届く

あけましておめでとうございます。そして、ごぶさたしております。 北海道自由エスペラント協会から、7月に予定されている洞爺湖G8サミットへの反対声明が届いたので、以下に転載します。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆北海道自由エスペラント協会 国際…

「花びら」

「花びら(꽃잎)」 (1996年/チャン・ソンウ監督) 映画のテーマを予感させるオープニング。竹ぼうきで街路を清掃し、惨劇の痕跡を消し去ってゆく兵士たち。 http://www.youtube.com/watch?v=62M4VkR3Y10&mode=related&search= 商業映画としては初めて光州…

日中関係についてのメモ

調べものをしていて、「ニッポン敗れたり」というタイトルのコラムを見つけた(朝日07年1月15日「窓・論説委員室から」)。06年11月の世界保険機関(WHO)事務局長選で、日本が中国に予想外の敗退を喫したという話。厚労省幹部は「最善の候補者で敗れた。…