ユリイカで韓国マンガについて書きました。

ユリイカ』3月増刊号・特集「世界マンガ体系」に、「韓国のオルタナティブ・コミック」という文章を書きました。表題のとおり、韓国の非主流派のコミックを紹介しています。
本の雑誌にも韓国の作家はけっこう描いていますが、それらのほとんどは日本の漫画に近い作風のものです。しかし韓国には、日本の漫画とはかなり作風が異なる漫画もたくさんあります。そうした韓国漫画が今後、もっと日本でも紹介されればと思います。

ユリイカ」では絵の実物をお見せできなかったので、ネットで絵を見ることができるブログなどを探しました。カラーの絵と雰囲気だけでも見ていただければ。


『泣くには少し曖昧な』(チェ・ギュソク)
漫画学科を目指す予備校生たちの話。リンクは誰かのブログから。写真はチェ・ギュソク。
http://blog.naver.com/saltiee21?Redirect=Log&logNo=20110435483
このチェ・ギュソクが87年の民主化抗争のなかの若者群像を描いた『100℃』を日本で翻訳出版できないかと思っています。


『抗争軍』(キム・ホンモ)
日本の朝鮮支配が続くパラレルワールドを舞台にしたジュブナイルSF漫画です。力強く暖かみとユーモアのある水墨による画風もいいし、話もシンプルに面白くて一気に読んでしまいました。
作者のブログから。
http://blog.naver.com/32ghdah?Redirect=Log&logNo=50021386329
sakushano blog kousougun


『花』(パク・コンウン)
日帝時代から朝鮮戦争にかけての物語。最終的に非転向長期囚の話になるようです。
http://cafe.naver.com/atcropolis/908
この人はほかにも、朝鮮戦争時の米軍の虐殺事件を描いた『ノグンリ物語』や、済州島4.3事件を描いた漫画(タイトル失念)などを描いています。掲示板から。


『猫Z』(ピョン・ギヒョン)
遊園地を舞台に、幻惑的な絵柄で独特の奇妙でちょっと苦い世界を描いています。掲示板から。
http://cafe.naver.com/manjang17/278