2006-01-01から1年間の記事一覧

「出草之歌」は見たほうがいい。

「これは説明ではない。闘いのうたである。」 この迫力を、どう伝ええればいいのだろう、と考えていたら、松本健一が谷川雁について書いたこの一節を見つけた。まさに映画「出草之歌」のことだ、と思った。「出草之歌」は、靖国神社に対して「高砂族の合祀を…

ぼくが見た「靖国行動」(2)

靖国パンデ? 「ウーッホッホー!」「ウーッホッホー!」 動き始めたデモの先頭で、台湾先住民の人々が雄叫びを上げている。 この声は聴いたことがある。昔、台湾で買った「布農(ブヌン)族之歌」。古老たちの歌を採取したあのテープのなかで、繰り返されて…

ぼくが見た「靖国行動」(1)

遅ればせながら、ぼくが見た限りでの靖国行動(「平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動」)のレポートを、何回かに分けて書いておこうと思う。靖国行動は8月11日から15日まで続いたわけだが、そのうちぼくが参加できたのは13日のデモと、14日のイベン…

8月15日をめぐるいくつかのリンク

8月15日をめぐる一連の行動が終わった。ぼくが観た限りでのレポートを書きたいと思ってはいるのだが、今回は取り急ぎ関連情報のご紹介でお茶を濁す。8月15日の朝6時から1時間、台湾先住民の人々は靖国神社正面のすぐ前で座り込みを行った。報道はほとんど…

ヤスクニ行動が始まっている。

11日から、「キャンドル行動」の日程が始まっている。こちらで関連のニュース映像を観ることが出来る http://news.tbs.co.jp/headline/tbs_headline3355850.html 韓国議員の靖国訪問。なんだかペリーが浦賀にきたときみたい。こちらではかめよん氏による写真…

小泉靖国参拝抗議の国際行動

8月11日〜15日にかけて、 「平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動」 http://www.peacecandle.jp/という行動が行われる。「数百人」の抗議団が、韓国と台湾から来るのだという。このなかには、靖国に勝手に合祀された両国の遺族や支援者が多くいる。詳…

ヒョンスンの放課後

「お父さ〜ん、宿題手伝って〜」と小学生の娘が甘える。 「なんだ、お父さん英語分からんぞ」と渋る父親に「じゃあ国語」とすかさず別の教科書を押し付けながら、「しゅーくだい♪ しゅーくだい♪」とヘンな節をつけておどける娘。平凡で幸せな家庭。 ホームビ…

自衛隊が海外で「治安維持」作戦をおこなう日

自民党国防部会の防衛政策小委員会(石破茂委員長)が14日、これまで時限立法で行ってきた自衛隊の海外派兵をあらかじめ可能とするための恒久法案の概要をまとめたという。いくつかの記事から知るところによれば、そのポイントは以下の通り。・国連決議や国…

天安門事件はあった。

6月4日。天安門事件から17年。 先日、何年かぶりに「中国民主陣線」のAさんとある集まりで再会した。 1989年の天安門事件直後、数千人の中国人留学生たちが日本でデモを行った。 Aさんもそのひとりだった。そのなかでも祖国の民主化のために積極的に活動し…

「Vフォー・ヴェンデッタ」

無理に邦題にすれば「Vは復讐(ヴェンデッタ)のV」とでもなるか。 近未来、独裁政権下のイギリスを舞台とした活劇。超人的な主人公が権力に反逆する―これだけ聞くと「またかよ」と食傷しそうだが、この映画は、その手のよくあるものとはまったく違う。 ま…

メーデー弾圧に抗議する緊急集会(5.11)

以下のようなお知らせが回ってきました。 仲間を返せ!メーデー不当弾圧を許すな5・11緊急集会日時:5月11日(木) 開場18:30 開会19:00(〜20:30) 場所:大久保地域センター3F 会議室A (新宿区大久保2丁目12番7号) (http://www.city.shinjuku.tokyo.…

サウンドデモ―「アクティブな周辺部」への弾圧

4月30日、「自由と生存のメーデー プレカリアートの企てのために」と題されたサウンドデモが弾圧を受け、3人が逮捕された。2人は4日現在も拘留中だ。「プレカリアート」とは、「プロレタリアート」と「プレカリオ(不安定な)」を組み合わせた造語で、2002年…

冷静と感情の間

今朝の毎日新聞では、竹島(独島)周辺海洋調査についての記事の見出しは 「強硬韓国 冷静日本」 であった。昨日の夕刊でもノムヒョンに「冷静に、冷静に」と呼びかけていた(「近時片々」)。 小泉も「そんなに興奮しないほうがいい」と韓国をなだめ、安倍…

法政一高で座り込み

昨日(4月18日)の東京新聞夕刊は、吉祥寺の法政一高で2、3年生の生徒450人がこの日の朝、校庭での座り込みを行ったことを報じている。校則がじわじわと強化されていることに抗議し、校長による説明を求めたもので、生徒会が中心となって行われた。不在の…

ナチスの理想

「戦争抵抗者の会」発行『抵抗者』4号に「『波風』と『波紋』−『白バラは死なず』を観て」を書いています。模索舎などで発売中。400円。戦争抵抗者の会HP「ゆらゆら」 http://yurayura.mine.nu/映画『白バラは死なず』(1982年 西ドイツ)は、第二次世界大…

折り合う

古い新聞を読んでいたら、「司馬さんの空白」なるコラムがあった(1/31 毎日)。司馬遼太郎の不在による空白を埋めるために、世の人々は養老孟司や『国家の品格』の藤原正彦を読むのだという。養老は「若者は自分にあった仕事などと考えず、社会が求める仕…

沖縄の「政治的安定」

「外交、防衛は国の専権事項だが、日米安保体制を維持するためには、沖縄の社会的、政治的安定が必要」という沖縄の稲嶺知事の発言が新聞に載っていた(毎日 4/9)。 新聞による発言の要約だから、実際の正確な発言内容そのままとは受け取れないことは踏ま…

未来世紀「前衛党」

セクハラ事件で共産党を離党した筆坂秀世が、新潮社から『日本共産党』という本を出すそうだ(毎日 4/11)。このなかで筆坂は「党大会で現実離れした大言壮語が飛び交っている」「選挙の敗北を素直に認めず、毎回、政策は正しかったと総括する」などと共産党…

これでいいのか

今日は映画の話は中断。こないだの選挙では自民党が圧勝したが、一方で、辻元清美と保坂展人が当選したのは朗報だった。民主党議員50人より、この二人のほうが頼りになる。さっそく辻元清美がやってくれたようだ。小泉首相に鋭い質問主意書を突きつけたので…

韓国の映画ポスター『王の男』

韓国といえば、やっぱり映画。 言葉が分からなくても面白い活劇みたいのがあったら、映画館に行ってみようと考えていたのだが、いいのがなかったので、ポスターだけウォッチングしてきた。街中でポスターを眺めるのは楽しい。 印象に残ったのがふたつあった…

ソウルの本屋で見つけたもの。

写真集2冊。主に1950年代から70年代までの韓国の人々の姿を撮ったモノクロの「우리가 사랑해야 하는 것들에 대하여」(チェ・ミンシク)。風雪に耐えて生きてきた人々を重ねていると思しき「縄」や「根」のモチーフが繰り返し現れる。浮浪児、漁師、担ぎ屋、…

韓国の書店

旅行が楽しくて仕方なかった若いころにはちっともそう思わなかったが、韓国の街中は確かに日本と似ている。外国を歩いているという非日常感がない。ところが文字だけが読めないわけだ。いわゆるハングル酔いというのはこの距離感のつかみ難さから来る混乱を…

韓国を見てきた。

あけましておめでとうございます。 マイブームがこうじて、あわただしい年末に韓国に行ってきた。 前に韓国に行ったのはソウルオリンピック前の1986年。海外旅行自体、何度か台湾に行った1990年代前半以来。航空券の買い方も忘れてた。ぼくの場合、旅行、と…